政枝敏朗もの語り~ANG創業期を支えた名脇役~

起業家に伝えたい一番大切なこと

実際にANGが動き出してからは、いろいろな変化がありました。資金面の援助を一番に考えていたのですが、逆に資金を提供することによってマイナスの面も出てきました。「創業者を信用するというのは、お金じゃなくて心なんだ」ということがわかってきたんです。もちろん心理面の支援も考えていましたが、優先順位が入れ替わりました。

経営の勉強が必要だということでランチェスターを取り入れ、勉強会も開催するようになりました。現在事務局をしている大瀧さんは、勉強会に参加されていた方です。懇親会でたまたま私の隣になり、いろいろ話しているうちに事務局に来てくれたらいいなぁと思って、大城社長に言ったんですよ。すばらしい事務局ができて、勉強会の内容も充実していきました。理想的なカタチができてきたと思っています。

ANGはすべて白紙の状態からスタートしたので、最初のころはまるで雲をつかむような感じでした。たった2年で、今のような動きをしていることが、私自身不思議でたまらないんですよ。

自分の経験からも、経営とは学ぶものだと思います。人に対するやさしさとか、思いやりだけでは、企業を存続させることはできません。順調なときはよくても、悪いときには経営者はどうしても弱くなるんです。早くから勉強をしておけば、そういうときに次の手が打てるんですね。

経営で一番大切なのは、人として当たり前のことです。物を大切にしたり、人を大切にしたり、嘘を言わないこと。そんなことに、なかなか気づけないんですよ。戦略的な面も含めて、経営は勉強でしか身につかないと思います。

ANGの社会貢献とホスピス事業の夢

創業者をいろんな面で支援していくためには、ANGも存続していかなくてはなりません。非営利法人だから儲からなくていいのですが、組織を運営するめの経費は少なくとも稼ぐ必要があります。将来的には、社会貢献をしながら収益を得る事業ができたらいいのではないかと考えています。 自分がホスピスに入院してみて、今こういう施設の大切さを感じています。これまで全然考えたことはなかったのですが、自分が病気に侵されて初めて、社会が求めていることに気がつきました。誰もが迎える死に際して、人間の尊厳を守っていける環境を提供する。ANGがホスピス事業でお役に立てるように発展したら、すばらしいことだなぁと思うんです。

高齢化社会のなかで、ホスピスの需要はますます高まっていきます。ANGにはダイワライフという不動産会社の母体があり、不動産を運営する、貸し付けする、管理するというノウハウは100%ある。そこで、医師や看護師の資格を持ち、意思のある人を育てていって、ホスピス施設を増やして全国展開ができるのではないか。そんな夢を描いています。ホスピスに限らなくても、社会的弱者を助ける事業をANGが積極的に行うことで、世の中をよくしていってほしいというのが私の願いです。

「社会貢献と人間の尊厳を大切にした心の会社」というものが、きっとANGなら、大城社長なら、実現できると信じています。

>>次のページに進む

>>前のページに戻る